逆打ちの祖、衛門三郎の石が残る石手寺。お遍路の札所というだけでなく、多種多様なご利益にあふれていることでも知られている。境内にある「ご利益あれこれ」、HPだけでご紹介しよう。
さまざまな祈りが集まる境内
重要文化財の三重塔この寺には、「人々が苦しいときに気楽にお参りできるように」という理念が生きているせいか、仁王門をくぐった先の境内には、どこか敷居の低さを感じさせる。お遍路さんももちろん多いのだが、その多彩な名所から、ほかのご利益を求めて参詣する人々も大勢見かけられるのが特徴。さっそく、ご利益発見の寺めぐりに足を踏み出してみた。
子宝に恵まれたら“二個お返しする”
石手寺七不思議のひとつ 安産祈願の「訶梨帝母天堂」まず出会ったのが、本堂の向かって右側にある「安産子宝石」の小さなお堂。見ると、周辺におびただしい石が積まれている。このお堂は、鬼子母神を祭る「訶梨帝母天堂」で、安産や子宝を望む人々が次々と参拝に訪れるという。お堂にある石を持ち帰ると、子に恵まれるのだとか。もし子どもを授かったら、再度お参りし、石を2個返すのがしきたり。子どもの名前を書いた石や、感謝の言葉を記した石も多く見ることができた。
失敗続きの人を救う「再生の石」も
再起を誓って持ち帰る「再生の石」次に、本堂に向かって左側へ。ここには、本誌でもご紹介した、衛門三郎の生まれ変わり伝説にちなんだ「再生の石」が安置されている。困難に直面している人は、ここの石を持ち帰り、1年後に7個足して8個にして「七転八起」と書かれた祠(ほこら)にお返しする。石には「御礼」「再生」という文字が刻まれており、見ているだけでご利益に恵まれそうなパワーを感じることができた。
88カ所を凝縮した洞窟も
「マントラ洞窟」不思議な世界の入口さらに本堂の奥をのぞくと、洞窟への入り口がぽっかり口を開けている。これは「マントラ洞窟」。弘法大師の修行場88ヶ所と曼荼羅の世界を表現したもので、中に入ると薄暗い中に石仏が並んでおり、不思議な雰囲気に包まれている。とても神秘的な空間だ。入口の賽銭箱に100円を投じれば、誰でも入ることができるのでぜひ石手寺に参拝の際は、立ち寄ってみてはいかがだろうか。 石手寺には、松山ゆかりの正岡子規と夏目漱石もよく訪れたそうで、境内には句碑も残されている。時間をかけて境内を巡ってみれば、このほかにもさまざまな発見ができるはずだ。







